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松本市で「保育園に入れない」人がいるのはなぜ?

こんばんは、平成生まれの最年少松本市議会議員、青木たかしです。
松本市で、子育て世代の方がよく「保育園がいっぱいで入れなかった」と言っているのを聞く事はありませんか?
1,松本には三歳未満の「隠れ待機児童」がいる

「地方都市の松本に待機児童なんているの?」と思われるかもしれませんが、確かに松本に待機児童は今のところいません。

しかし、「潜在的待機児童」または「隠れ待機児童」と呼ばれる子どもたちがいます。
これは、厚労省の定める待機児童の基準は満たさないものの、希望する保育園に預けることのできないこどものことを言いますが、簡単に言うと、近くの保育園がいっぱいで預けられないこどものことを指します。
松本市では三歳未満のこどもたちがこの状況にあり、松本の子育て施策における課題となっています。
例えば、5歳と2歳のこどもがいるとして、その家庭では、毎回5歳の子と2歳の子をそれぞれ別の保育園に送迎をしないといけない、といったようなケースが発生します。
2,少子化の一方で、増える保育ニーズ

今、話題になっているのは少子化のはずなのに・・・?
たしかに、子どもの絶対数は減っているのですが、一方で働く女性も増えてきていると言われています。
市の調査によると、年々子どもを持つ親の預け入れニーズは上昇しており、今後も、いつまで続くかは見通しが立ちませんが、この問題は継続、深刻化する可能性が高いと予想されます。
こういった保育園の預け入れ先がないことは、子どもを生むことを躊躇わさせ、少子化に歯止めをかけようとする政策から逆行することとなってしまいます。
3,保育士として働く人が足りていない

なぜ三歳未満児の定員がいっぱいになっているのでしょうか。
大きな原因として、保育士さんが不足していることが挙げられます。
保育士一人あたりが受け持つ園児の数は市の基準で決められているため、子どもを受け入れるためには保育士を増やさなければ行けません。
しかし、よくニュースで報道されるように、保育士の待遇が職業環境に比べて悪いことで、資格を持っていても、実際に保育士になる人や、長年続ける人が足りないのです。
4,平成29年度から保育士の給料がおよそ月1万円向上

平成28年9月議会では、市で採用する嘱託保育士(非正規の保育士)の待遇を改善することについて、保育士の不足を解消することについて、一般質問で取り上げました。
その後、平成29年度予算では、従来から検討されていたこともあり、嘱託保育士の給与がおよそ月1万円ほど上昇することとなりました。
また、正規の保育士も多く採用されることとなり、市としても保育士不足の対策に真剣に取り組む姿勢が伺えます。

子育て世代の負担を軽減させ、少子化に歯止めをかける「隠れ待機児童」の解消に向けて、今後も取り組んでいきたいと思っています。
それでは今日はここまでで。