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松本で寄附募集をする際の申請が不要になりました!

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
2月定例会にて、松本市で募金活動などの寄附募集をする際、市に届け出をする必要がなくなりました。

「これまでは申請が必要だったの?」と思われる方も多いかもしれませんが、「金銭物品等の寄附に関する条例」によって、市長の許可を取らなければ松本市では寄附募集をしてはいけないと定められていました。
この「金銭物品等の寄附に関する条例」が許可制にしている寄附行為というのは、街頭での募金活動から、インターネットを活用したクラウドファンディングまでがその規制対象に含まれています。
今回はこの「金銭物品等の寄附に関する条例」が廃止されたことによって、申請が不要となったわけですが、なぜそんな条例があったのでしょうか?
条例が制定されたのは60年前

この条例が制定されたのは、昭和27年に遡ります。
当時、日本は戦後の混乱期にあり、全国的に寄附という名目で生活費を募る行為が横行していたといいます。
市民間のトラブルが発生していたことから、市民生活を守るために、このような寄附を制限する条例が全国的に制定されました。
しかし、それから60年余りが経ち、日本の経済情勢は大きく変化しました。
そのような行為は見られなくなり、また、市民自身の意識向上もあって、市民間でも見分けられるようになってきています。
形骸化し、市民活動の障害になっていた

現代において、この条例は本来の役割を終え、もはや形骸化していました。
寄附募集の形態も当時よりも多様化し、インターネットのクラウドファンディングが活発化するなど、市として一元的に管理できるようなものではなくなってきています。
許可制であったことを知らずに寄附募集をしていても、市がそれをすべて把握することも現実的ではありません。
さらに、例えば熊本地震の際など、松本市民が被災者支援のための寄附を募ろうとしても、そのたびに許可を取り、使途報告を細かくしていく必要があり、円滑な市民活動にも支障をきたす場面があったようです。
全国的にも廃止されている傾向にあったことから、松本市でも廃止すべきと、平成28年9月議会にて、一般質問で提案を行いました。
結果、担当部からは廃止していくとの答弁があり、この2月定例会で議会の承認を得て、廃止に至りました。
新規事業を提案したり、予算を増額することだけでなく、今回のようにスリム化したり削減するような観点も大事にして、今後も議会活動に取り組んでいきたいと思います。