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新聞一面で質問したことを記事にして頂きました。ふるさと納税累積赤字が2億4千万円となり、寄附額を増やす対策へ。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
昨日で一般質問が終わりました。

私の行った一問一答方式は、1回目は壇上で質問をし、

2回目以降の質問はすべて手前の質問席から行います。

昨年の9月議会のときまで、一問一答方式をとるといちいち質問するたびに壇上に行く必要があったため、その形式は敬遠されていたのですが、昨年12月以降は議場が改修されたことによって、そのタイムロスがなくなりました。
昨日の質問の内容を、今日の市民タイムス一面と、信濃毎日新聞で記事にして頂きましたので、まずはその報告からしたいと思います。
一面では、ふるさと納税の累積赤字額が2億4千万円となり、寄附額を増やす対策に取り組んで頂くことと、来場者数が増加する太鼓門について、常時公開・耐震診断をすることについて取り上げて頂きました。

15日付市民タイムスより

15日付市民タイムスより
そして中面でも、イオン渋滞対策のうち、あがたの森や美術館等の無料駐車場に、来店者が駐車することを防ぐ対策を今後検討することについて触れていただいています。他の議員さんが取り上げた内容も是非御覧ください。

15日付市民タイムスより
今日は、ふるさと納税の質問について報告します。
これまでふるさと納税における本市の方針が、「節度と品格ある制度運用をしていく」とされていましたが、その赤字額は年々拡大しており、返礼品競争がある程度落ち着いた以降も、競争に乗れていなかった本市にとっては、このままではシティプロモーションの機会を失う上、減収拡大につながるのではという思いで取り上げました。
拡大する赤字額もあってか、寄附額を増やす取り組みについて対策を考えるとされました。
以下、議場での質問と回答の要旨を掲載します。
(青木たかしの質問)
平成27年度に松本市が受け入れたふるさと納税の寄附額は約800万円とされましたが、その時同時に、松本市民はよその自治体にふるさと納税をしていて、それによって松本市での税控除を受けられることになります。
 
その税控除額が、平成27年度はおよそ8800万円となり、受け入れた寄附額800万円との差額を、ふるさと納税制度を運用したことによる収支だと捉えるならば、およそマイナス8000万円の収支差となります。
これは平成27年度の実績ですが、翌年の平成28年度に、同じように松本市に寄附されたふるさと納税の寄附額と、松本市民が市外の自治体に寄附をしたことで控除された寄付金控除額、そして、そのふたつの差額はいくらだったのかお伺いします。
また、ふるさと納税制度は平成20年度から始まっていますが、制度開始以来、この差額の累計がどうなっているのかも伺います。
 
あわせて、ふるさと納税による減収分は、普通交付税で翌年には補填されることになるようですが、どの程度補填されていて、その減収分の影響を市としてはどのように捉えているのかについてお伺いします。
(答弁)
松本市に寄せられたふるさと納税額は約2010万円。一方、同じ年度にふるさと納税によって控除された寄付金控除額は約1億5230万円。
その差額は、約1億3220万円。平成20年度の制度開始以来の差額の累計は2億4510万円。
ふるさと納税にかかわる普通交付税による減収分の補てん制度はないが、理論上は減収分の75%が普通交付税に算入されている。
累計の差額は年々拡大しているため、減収分の影響がないとはいえない。
(青木たかしの質問)
昨年度の収支差としてはマイナス1億3,220万円であり、制度開始以来の累計差額はマイナス2億4,510万円になっているとのことでした。この累計差額も年々拡大していることから、財政的な影響もないとは言えないとのことです。
この数字について、人口規模が松本市の24万人と同程度である35の施行時特例市との比較調査を行いました。まだ全国的に昨年度分の数値が出ていないため、平成27年度分での比較となります。
 
36ある施行時特例市の平成27年度の平均受け入れ額は約6730万円で、松本市は約810万円でした。同じく、平成27年度における寄附控除額との差額の平均は、マイナス4420万円で、松本市はマイナス8000万円。順位で言うと、受け入れ寄附額は36特例市中27位、控除額との差額は36市中23位と、平均より下に位置しています。
これまでの加熱した返礼品競争による影響を受けたものと思いますが、先の総務省の通知によって、還元率は3割まで、返礼品からは家電やパソコンなどが除外されていくこととなり、返礼品競争は以前よりは落ち着くことになりそうです。
しかし、ふるさと納税の税控除や返礼品がもらえるメリットは従来通りで、年々制度利用者及び利用額は伸びており、今後も口コミや周知、利便性向上によってその市場は伸びていくことが想定されます。
 
また、これまでに返礼品競争に取り組んだ自治体には、知名度の点で優位性があることから、これまで通りの運用をしていくことは、今後の税収減を拡大する恐れもあります。
返礼品の価値を挙げることは本来の趣旨に沿わず、総務省からも抑制の通達がきているので、それ以外の方法で、この寄附受け入れ額を増やす取り組みが必要です。
まず、本市の返礼品の掲載方法を見ると、説明文や写真があるのですが、他市に比べて簡素なものとなっています。返礼品を充実せずとも、食べ物の写真を美味しそうに調理されたものとしたり、プロモーション動画を作成したり、返礼品の詳細や本市とのつながり、背景などを説明するなど、工夫できることは他市のように取組むべきと考えます。これは本来の趣旨である松本市のPRにもつながることと思いますが、市の見解を伺います。
次に、受け入れた寄付金の使い道についてですが、本来の寄附精神に則った場合、その使いみちについては明確であったほうがいいと思います。
本市においては、3つのガク都のまちづくりか、花いっぱいのまちづくりか、その他のまちづくりという使いみちを寄付者が選ぶことが出来ます。例えば、子育て支援に関する事業は「学ぶ学都のまちづくり」の使いみちに含まれるそうですが、これらを具体的な事業名として明確にしたほうがわかりやすく、集めやすいのではないかと思います。
他市の事例を見てみると、飯山市では、本市のように全般的な活用事業4つと、具体的活用事業として「地域中核医療機関の充実」を設けています。須坂市では、今年度から、若者の活動支援として、高校生が市と連携して行う事業に対して、寄附額をあてる仕組みを設けています。また、これまで返礼品を設けてこなかった長野市は、返礼品を設けることとし、あわせて、その寄付金の使い道に松代城の保存整備というものを用意しました。
たとえば、本市にある松本城の保存整備や世界遺産登録に活用するような使いみちがあってもいいのではないかと思います。先程、件名2の松本城世界遺産登録の際にもあった通り、市内外の機運醸成にもつながるものと思います。
本市が活用しているポータルサイト、ふるさとチョイスでは「ガバメントクラウドファンディング」というものを実施しています。
これは「自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の寄附金の「使い道」をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を募る仕組み」とされていて、具体的には、岐阜県八百津町の杉原千畝氏を世界記憶遺産に登録するというプロジェクトなどが実施されました。
ふるさと納税はこれまで松本でも取り組んできたシティプロモーションの役割を担っており、本来の寄附精神に則った運用によって、本市は寄附額をより増やすことができると思いますが、寄附額を増やす取り組みをどう考えているか伺います。
(答弁)
シティプロモーションの取り組みとして、返礼品競争とはならないよう、返礼品の説明文や写真を充実していく。
寄附額増につながるようであれば、具体的な事業の特定ができるように使途の見直を検討していく。
以上です。他の質問項目は明日以降とします。
それではまた明日。

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