大地震で松本城はどうなるの?年100万人を迎える松本城を一部非公開とした耐震診断結果の詳細について。
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
今月15日より、耐震強度の不足から非公開となった松本城の乾小天守。経過についてはこれまでブログでかいてきました。
本日は、観光の中核である松本城の一部非公開を決断した根拠である、具体的な耐震診断結果がそれぞれどうだったのかについて、その詳細をまとめていきます。
耐震性能の総評については、「大地震が起きたら倒壊危険性があり、中程度の地震であれば倒壊しない」という評価がなされたため、松本市では、最大規模の地震である震度7が発生しても耐えられるように工事をしようとしています。
それでは、それぞれの天守の耐震性能を見ていきます。ちなみに、すべて震度7が発生した場合の想定です。
はじめに、大天守。
全体的に強度が不足していて、特に3階、5階、6階は変形する可能性がある。
・柱が折れる可能性は低いが、5階の床の梁の一部が折れる可能性がある。
・床と梁が固定されていないため、床の持っている耐震性能が不足している。
・3階と5階の床の一部で、昭和時代の修理の際に設置した鉄筋が密着しておらず、十分な耐震性能がない。
次に月見櫓と辰巳附櫓。
全体的に強度が不足し、特に月見櫓は建物の変形リスクが高く、柱が折れる可能性がある。
・床と梁が固定されていないため、床の持っている耐震性能が不足している。
そして、今回非公開とされた乾小天守。
ここの3階と4階は十分耐震性能を有しているが、1階と2階の強度が不足し、震度7で倒壊する。
・柱が折れる可能性は低いが、3階床の梁の一部は折れる可能性がある。
・床と梁が固定されていないため、床の持っている耐震性能が不足している。
また、この乾小天守に天守から行く時に通過する渡櫓については、1階の強度が不足していて、建物の西側の変形リスクが高いとされています。
このような耐震診断結果が出た以上、観光の核として年間100万人の来場者を迎える松本城も、乾小天守だけは入場いただくわけにはいかないということで、今回の非公開が決定され、議会でも承認させていただくこととなりました。
報道によれば、15日の非公開以後、観光客からは残念がる声があったものの、大きな混乱には至っていないとのことでした。
また、大天守含む他の建物については、資格を持った警備員を配置することで、万一の際に被害を最小限に留めるような対策が打たれることとなっています。
議会としては、今後スムーズに耐震工事が行われ、一刻も早く、確実に耐震化がはかられるようにしていきます。
それではまた明日。
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