【ビアフェス中止】松本城の内規は廃止。品格という曖昧な基準を明確化し、議論を公開するよう質問しました。
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
昨日、私の所属する教育民生委員会にて、松本城公園ビアフェスが中止となったことについての経過と今後の対応についての報告があり、様々な質問・意見をしました。関連記事はこちらから。
テレビで放映された委員会の様子
松本市の教育委員会からは、今回混乱の原因となった「松本城公園行為許可に関する内規」を8月17日に廃止していたこと(これも非公開の教育委員会の場で決定されたとのことで、今回議会としても初めて知りました)と、今後市民を交えて「史跡としてのあり方」を教育委員会として再検討していくとされ、教育長が今回の騒動について謝罪しました。
今回の報告を受けて、「来年は公園内で実施できるのか?」「今後の公園の市民活用をどう考えているのか?」「今後は検討過程が公開されるのか?」「品格ではなく、明確な内規の基準に直すのか?」という点が明確でなかったので、次のような質問をしました。
1,来年、実行委員会から「松本城公園内でのビアフェス実施」の意向があった場合は、公園内の実施を認めるのか?
→ 松本城公園内での実施とする方向で検討していく。
2,同じ史跡でも姫路城、熊本城では飲酒を伴うイベントを実施している。大阪城は公園を民間委託し、そこで出た収益をお城の整備・保存費用に充てている。このような史跡をただ残し守っていくだけではない市民活用の潮流があるが、松本城はどうしていくのか。
→ 他都市の事例を参考として、そのような史跡のあり方も考えていきたい。
3,市教育委員会にて、非公開で内規が改正され、運用され、廃止されたことはおかしい。今後の議論は公開とするべき。
→ 市民を交えながら松本城公園のあり方を議論するし、その過程は公開して検討していく。議会にもはかっていく。
4,「品格」という解釈に個人差のあるあいまいな基準が、言葉として独り歩きし、今回の誤解と混乱を招いた。明確な基準・表現にするべきだ。
→ あやふやな表現はなるべくなくす形で考えていく。
8月25日付市民タイムスでも、質問した内容が取り上げられています。
ちなみに、過去の議会で「屋外での飲酒は外国人観光客から良い印象を持たれない状況がある」といった答弁があり、具体的にそのような苦情は誰からどれくらい来ているのかということをお聞きしましたが、この点は現在調査中とのことです。
この他、委員から出された質問によって、つぎのようなことも明らかとなっています。
・教育委員会の中で議論された「品格にふさわしくない飲酒」とはどういった意味合いだったのか?
→ 飲み過ぎで迷惑行為をしたり、観光客がお城の写真撮影する上で景観が損なわれたりするようなことがあれば、それは松本城の品格にはふさわしくないという意味であり、飲酒自体に品格がないという意味合いではない。
・内規が廃止されている間、そば祭りなどの他のイベントはどうするのか?
→ これまで通り、一件ずつ、実績と経緯を踏まえて判断していく。
・過去に結婚式を松本城公園内で行っていたことがあるが、それが途中から中止となった。その基準は?
→ 営利目的の活動は断っていて、市の主催・共催であれば許可している。
・内規は廃止されたが、今後新しい内規か要項を作るのか?
→ 内規にするかどうかは未定だが、明文化する。
・今回の問題の要因は「(内規が)適切な表現ではなく、誤解を生じさせる結果に至った。」と説明されているが、誤解をした主体はだれなのか?
→ 職員が誤解をした。
・「史跡としてのあり方」を考えていくという点に違和感がある。
・教育委員会の問題とされているが、市役所全体の問題として、重く受け止めてほしい。
・史跡の価値を守りながらも、今回の騒動をきっかけに、市民の活動が過剰に規制されるようなことにならないようにしてほしい。
8月24日付市民タイムス
今回の委員会で初めて議会にもこの問題がはかられ、多くの質問が議員からは出されました。今後の対応について曖昧だった点も明確となりましたが、今後なされる市民利用と史跡保存の折り合いをどのようにつけて松本城公園のあり方を考えていくのか。「史跡を守る」だけではない方針となるように、検討過程を議会としてもしっかりと追っていきたいと思います。
それでは、また明日。
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