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民間では遠隔地勤務や働き方改革が進む5G時代、新庁舎もネットワーク化し、松本城の横にはコンパクトな庁舎を。

こんばんは、松本市議会議員の青木たかしです。
新庁舎特別委員会が明日開催され、パブリックコメントの結果とその対応が協議されることとなっています。16日10時から、松本市役所にて開催され、傍聴も可能です。
本日は、12月議会で新庁舎建設について質問で取り上げた内容について報告いたします。
今の市政の重要案件のひとつが、この新庁舎建設事業です。11月20日の松本市議会新庁舎建設特別委員会に、現在地で建て替える新庁舎建設に向けた基本計画案が示されました。
現庁舎の解体費を含む概算の建設事業費を176億3000万円程度(隣接民有地の買収費用・移転費・建替中に事務を行う民間施設の借り上げ料は含まず)とし、埋蔵文化財の発掘調査を丁寧に行うため、予定を1年遅らせて令和8年度途中から新庁舎を使用開始とする事業スケジュールが示されました。
11月の特別委員会では、議論を重ねるため、了承とせずに継続協議としています。私は特別委員会に所属していないため、12月定例会一般質問にて、新庁舎建設の財源内訳の明確化と、新庁舎の「コンパクト+ネットワーク」の実現について、質問を行いました。
【質問】青木崇:11月の基本計画案には176.3億円という概算事業費が示された一方、今回の基本計画案では、その概算事業費における財源の内訳は示されませんでした。新庁舎建設が進む埼玉県志木市では、基本計画の段階でその財源の内訳と上限額を設定しています。過去5年間の実質的単年度収支や将来予測される財政負担を加味しながら、工事着工から起債した地方債を完済するまでを34年間として試算し、地方債を償還しても現状の市民サービスを維持できることを確認した上で、使える事業費を70億円と設定。必要機能や工事方法などを踏まえて積算した概算事業費は約71億円となったものの、投入できる事業費の限度額を設定していることから、その費用を70億円に抑えることを、基本計画段階で示しました。
松本市においては、庁舎建設に有効な財源がないとされる中で、この概算事業費における基金と地方債の内訳をどの程度と見込み、また、その地方債の償還見通しと今後の財政見通しについてどのように考えているのか伺います。
【答弁】財政部長:今後、新庁舎が完成するまでの7年間に、庁舎建設基金に積立てを進め、事業費の半分程度の基金を持ちたい。残りの事業費は、市債によって賄うことになると考える。本市の市債残高は、平成17年度末の973億円をピークに、平成30年度末には735億円まで減少。庁舎建設の財源として、仮に100億円を借り入れても、ピーク時に比べ、相当少ない水準を維持することができる。基金の積立てが予定通りに進まない場合、市債の活用額が増えることもあり得る。そのため、交付税措置のある有利な起債の活用についても検討を進めている。財源活用の割合や金額、地方債の償還の見通しについては、不確定な要素が多いが、これまで健全財政の堅持に努めてきた結果、財政は安定しているので、今後の市政運営に大きな影響が生じることはない。
【質問】青木崇:民間では働き方改革が進み、オフィス外や地方での遠隔地勤務も始まっている。さらに、5Gという次世代通信規格も2020年春から始まる。11月の基本計画案では、あらゆる行政手続やサービスがオンラインで完結する未来を見据えているが、一方で、市内各所に配置する組織を統合し、1,097人の職員を本庁舎一カ所に集約することとされている。新庁舎使用開始となる令和8年の働き方や行政ニーズを見据えて、市内に職員を分散させることで、世界遺産登録を目指す松本城横の庁舎の建設規模をコンパクトに抑えるべきではないか。
【答弁】政策部長:一部の民間企業では、ICT技術を活用したコールセンターやサテライトオフィスのような遠隔地勤務が導入されている。今後、国の進めるデジタルファーストや5Gが普及していけば、本市でも、従来、本庁に配置するとしていた組織の中で、窓口機能とバックヤード機能の住み分けが進み、必ずしも本庁にとらわれない遠隔地勤務を本格的に導入できる可能性があると考える。将来を念頭に置いて、新庁舎に配置する職員数を再検討している。「コンパクト+ネットワーク」の実現方法は、新庁舎建設特別委員会、市民懇話会、市民説明会でも多くのご意見をいただいたので、現在実施中のパブリックコメントなどのご意見と併せ、引き続き検討していく。

財源の内訳と、交付税措置のある有利な起債を検討すること、今後の見通しが初めて示されることとなりました。また、職員数の配置についても、一カ所に集中させないことも含めて見直しを進めることが一般質問の場で言及されています。明日の協議会でどのようなパブコメへの対応をしているのか、またこちらで報告したいと思います。