都市特性ランキング、松本10位。高く評価されている暮らしと、よく指摘されるあの課題
こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。
シンクタンク「森記念財団都市戦略研究所」が7月25日に発表した、2022年版「日本の都市特性評価」について、松本市は今年10位にランクインしました。
昨年は9位と、ランキングを一つ落としていますが、それでもトップ10に入る高評価。大都市が連なる中でのこの評価は、相対的にもかなり高いものだとわかります。
2017年に記事にした、野村総研による成長可能性都市ランキングでも6位とかなり高い評価を得ていますが、改めて今回のランキングについても見ていきたいと思います。
を発表した。経済や環境、生活・居住など6分野について東京23区を除く主要138都市をランキングしたところ、合計点で長野県松本市が10位となった。健康・医療、安全・安心といった要素で構成する生活・居住分野で全国2位となるなど、住みやすさが評価された。
松本市は、ファミリー・シニアの暮らしやすいまち
松本市は今年の分析で、生活・居住分野で138都市中2位となりました。下記の概要版にもあるように、市の政策としての保育ニーズの充足度でスコアを伸ばしているとのこと。
生活・居住で高い評価を得た松本市は、住みよい都市であるといえる。特に、今年は保育ニーズの充足度でスコアを伸ばしており、 松本市の政策によってさらに居住性を高めてきている。「健康・医療」の偏差値が高い点も特徴的で、平均寿命・健康寿命で高評 価を得るなど、高齢者が元気な街であることがわかる。また今年は文化・交流で順位を上げており、イベントの数でスコアを伸ば した。松本市は、観光資源でも評価を上げる住みよい文化都市といえる。
引用元:概要版ー松本市 https://mori-m-foundation.or.jp/pdf/jpc2022_summary.pdf
平均寿命・健康寿命やシニアの就労で評価が高く、環境は7位、文化・交流の評価は15位となっていることから、「松本での暮らし」が高く評価されていることがわかります。属性別で見ると、ファミリーとシニアが全国2位に位置づけられ、多様な世代にとって暮らしやすい、「やさしいまち」になっていると言えます。
課題はやはり、交通・経済
上記リンクの野村総研の成長可能性都市ランキングでも指摘されたことですが、交通・経済が松本は課題であるとされました。
成長可能性都市ランキングでは、松本市が多様性を受け入れる寛容性があり、暮らしやすいまちであることが、多様な人材を集積し、イノベーションを起こすことにつながると評価され、経済的なポテンシャルが高いと分析されていました。
その際は、松本市役所で野村総研の担当の方にお越しいただき、講演会を市役所職員向けに開催しています。当時、クラウドファンディングの組成費用を助成する政策も松本市で展開されました。
今回の都市特性は毎年実施されており、政策もチェックされていることから、ぜひ参考として政策立案やブランディングにつなげていただきたいと期待します。
日本の都市特性評価ホームページより
https://mori-m-foundation.or.jp/ius/jpc/
この他、ホームページでは都市の類推語分析やグラフ、概要版などを見ることができるため、ぜひアクセスしてみていただければと思います。