孤立しやすい無園児家庭に松本ができること【待機児童解消の取り組み】
こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。
本日の信濃毎日新聞に、無園児対策に政府が本腰を入れることが掲載されています。
待機児童が落ち着き始めた今、時代にあわせて保育所の役割を転換すべきだ。待機児童対策として施設や正規保育士確保を進めてきた松本は、今度は質向上と、子育て世代に寄り添う行政サービスを展開できるはず
「無園児」国が本格対策へ 「実態に目を」切実な声、長野県内にも https://t.co/HKhYLHzK4G
— 青木たかし(前松本市議会議員) (@aoki1230) August 17, 2022
私が松本市議会議員を務めていたとき、待機児童対策は力を入れていたテーマの一つでした。
まだ待機児童が松本で顕在化せず、東京で問題となっていた2017年、「松本には基準値としては出てこない隠れた待機児童がすでに何人もいて、今後都心のように待機児童問題はこのまちでも必ず出てしまうことから、早く対策を取るべき」と質問をしたことがあります。
令和3年9月の一般質問の様子
市が公営で保育園を運営しているため、市全体の行政改革の一貫で正規保育士の採用を進められずにいたようなのですが、保育士不足で少子化に拍車をかける待機児童が発生することは行政として優先すべきことが間違っていると感じていました。特に、コロナ前の東京一極集中の是正もテーマとなっていた時期であり、都心から豊かな子育て環境を求めて移住した人に、「地方に来たのにここでも保育園に預けられないのか」と感じさせてしまうのは大いに問題があります。
その一般質問を契機に、松本市では待機児童対策として正規保育士を毎年採用するようになり、非正規保育士の方の待遇改善もその後進むことになりました。
その後、対策が追いつかずに待機児童は最大で一時199人にまで増えてしまいましたが、保育無償化の際など、都度その改善を求め、質問で取り上げてきました。当時の記事をご覧いただければ幸いです。
現在ではピーク時よりは待機児童は落ち着いてきました。少子化と、保育ニーズ増が交差する中で、どこかで保育の施設や職員も充足するタイミングが来ます。
その時のことはどうするか、と問われたこともありますが、今度は、幼児教育充実等の質向上と、今回記事になっている「無園児」へのアプローチをすることで、充実した保育サービスを行政として提供するように転換していくことが重要だと思います。それはこれまで保育資源の拡充を進めてきた松本だからできることです。
待機児童が問題となる少し前くらいから、「園にこどもを預けられず、仕事をやめざるを得ない」、「自分よりもっと保育の緊急性が高い人がいるとして、入園を断られて困っている」という声をお聞きしてきました。実際、今自分が自宅で2人の育児をしていると、家庭の子育ては孤立化しやすく、追い込まれやすいものだと感じます。夜の睡眠時間が十分確保できないことが、拍車をかけていますね。
今までの行政支援で盲点になってしまっていた方々に寄り添う政治を、私は目指していきたいと思います。