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松本市の学校給食費無償化、給食費の公会計化、自校給食などを市で検討する研修会設置へ。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
8月4日、教育民生委員会視察で群馬県太田市を視察しましたので、今日はその報告をまとめます。
視察したのは、学校給食を子育て支援の一環として助成していること(学校給食費助成事業)と、給食費の徴収を学校ではなく市が行うことで学校職員の負担を減らす取組(公会計化)、そして、学校給食を学校で作るか、給食センターで作るか(学校給食施設)という3点の内容についてです。

太田市で説明を受けている様子
松本市では、この3つの内容を含めて、今後の給食のあり方をどのようにするかを検討する「給食のあり方研究会(仮称)」を9月末に設置する予定です。

8月2日付け市民タイムスより
この研究会では、老朽化する給食センターを全市的にどのように再配置するのかといったことや、最近の子どもの貧困問題も踏まえて、給食センターで子ども食堂を開設すること、さらに、給食費を無償化することができるかなども、その検討項目に含まれています。
太田市ではこれらについて先進的に取組が進められていたことから、今回委員会としてその視察をするに至りました。
はじめに、太田市の学校給食助成事業については、太田市では子育て支援条例を制定し、第3子以降の保育料免除を実施していましたが、平成25年から、第3子については学校給食費も無料化することとし、平成29年度からは、第2子についても、給食費を半額助成するといった取組をはじめました。
その要件のひとつとして、大田市内に1年以上住民票を持っていることが挙げられていましたが、今年度から、この要件を廃止して一層子育て支援を進められたとのこと。
助成の方法としては、かつては助成金を学校長の口座へ振り込み、そこから口座振替をするという手法をとっていたようですが、安全対策と事務の簡素化をはかるため、今年度からは、市教育委員会から直接給食費へ入金することとしたとのこと。
第3子を無償化する際、年間おおよそ8500万円の予算が必要で、今年度から始めた第2子半額助成の費用は2億円かかることから、3億円程度の予算が必要となってくるようです。
この助成制度は申し込み制となっているため、制度を周知しなければならないという課題があります。周知対策のために、チラシの全戸配布などを行っているようで、未申請者がいた場合には、過去に遡って給食費を支給するという対応をとっているとのことでした。
また、20歳を超えた子どもを「第1子」としてはカウントしないという要件にしているようですが、この要件も撤廃するかどうか、検討課題となっているとのこと。
次に、公会計導入についてですが、平成19〜20年度にかけて学校給食運営委員会にて検討され、平成21年度から公会計化が導入されました。それまで給食費出納や滞納対策は学校ごとであったものが、給食費管理システムによって給食費を公会計化・一元管理したことで、これまで徴収と管理を担っていた学校職員の負担が軽減されることとなりました。
公会計化のメリットは次のものが挙げられています。
・事務の透明性の向上
・責任の明確化
・保護者負担の公平性
・出納処理の安全性確保
・滞納対策の強化
あわせて、口座振替になることによるメリットは
・公金を取り扱う安全性
・学校現場の負担軽減
・保護者の利便性向上
・振替不納通知(督促)、催告通知を印刷で発行し、郵送することで簡素化
といったものがあります。一方、公会計化のデメリットとしては次のものが挙げられています。
滞納者(額)が多くなる
・口座振替の場合、残高不足による振替不納者が多くなり、戸別訪問を要する
・教育委員会担当者の事務量が膨大になる
経費としては、管理システムの開発が4,987,000円、運営業務委託に毎年1,231,200円、口座振替手数料として毎年2,013,045円がかかっているとのことでした。
最後に、太田市の学校給食施設について。単独校方式が37校で共同調理場方式が6校。直営方式が33校、業務委託が10校。建設後30年以上経過している老朽化している給食施設を順次改築していくとのこと。アレルギー対策は自校給食でも行っているようです。栄養士と保護者が面談し、できるところは対応しているが、弁当をもってくるなどの対応もとっているとのことでした。
以上の視察内容を通して、給食費という観点からの子育て・教育分野の支援ができそうだということがわかりましたので、松本市で設置されるあり方研究会の動向を注視しつつ、さらに調査を進めていきたいと考えています。
それでは、また明日。

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